「廣瀬さんの」、江戸小紋のこと。

こんにちは、明日から10月だというのに日中は暑い。でも夜は寒い。ともかく明日から10月です。

先日お知らせした、10月のスペシャルイベント。

 

KOMON HIROSE 廣瀬染工場 江戸小紋フェア

10/5㈯~13㈰

そして期間中のラスト2日間

10/12㈯・13㈰

四代目廣瀬雄一さんが来店されます。

さて。

江戸小紋というと、まあまあ皆さん決まったイメージがあると思うのですが

私たちが毎年おすすめしている、というか、ときめいているのが

「廣瀬さんの」江戸小紋なのですね。

そのあたりのお話をひとつ。

↑これ私の一張羅。麻の葉につる。

 

江戸小紋。

もとは武家の裃の柄、遠目には無地に見える細かな柄を型紙を置いて染める、お茶席に礼装に色無地代わりに法事にも着られて無難にして活躍する一枚持っておくとよい着物、まあそんなところ。

それはそうなんですが

廣瀬さんの江戸小紋フェアでは、だいたいの方が

 

イメージが変わった!

 

とおっしゃいます。

そうなんです。

 

それは、決まった柄と落ち着いた色、という定番的なイメージにとどまらない、

豊かな柄と配色ゆえに。

 

たとえば、女子の心をつかむこのペイズリー・ペルシャ系。

これらは今のおしゃれ感のようでいて、廣瀬染工場に伝わる古い型紙。

昭和初期頃、今の四代目雄一さんの御祖父様の代くらいの型紙だそうです。

そうね、昭和初期。

西洋の文化が入ってきて日本の文化に融合したころのアールヌーボー・アールデコ。

それを、レトロ懐かしい感じではなく、現代的に染める廣瀬さん。

 

上品・古典系の柄も、バリエーションが豊富。

江戸小紋の柄って、鮫・万筋・行儀、、、あたりで決まったものに感じるけれど

100年続く工房には、本当にびっくりするくらい、様々な柄の型紙が伝わっています。

みんなが和服を着ていた時代、

本当に創意工夫して柄を考えて、着るものを楽しんでいたんですよね。

その中で

新たな柄も生まれています。

この音符♫に、昨年は多くの方がときめきましたよね♪

 

これ、誤解と無礼を恐れずに言いますとね

最近の呉服業界でたまさかみられる

「なんかイマドキッぽい目新しいものを作ってみた感」は全然しなくって

ちゃんと、江戸小紋。

 

技術的にはもちろん、江戸っ子的な遊び心も含めて、江戸小紋。

 

技術とスピリットを受け継ぎながら、その時代にあって、つねに新しいもの。

 

ただ古くから伝わる柄を染め続けるだけでなく

伝わってきた文脈の延長線上で、新しいものを作りつづけること。

そうやって、続いていくんだなと思いました。

 

行儀だって、こんなキレイな色だったり。

こんな染帯には

江戸っぽい粋と、

現代的なスタイリッシュさとの両方を感じたり。

とにかくそうやって

見ていて飽きない

毎年何が出てくるか楽しみなのが

廣瀬さんの江戸小紋です。

 

この秋のイベントに向けて、毎年夏に廣瀬さんの工房に打ち合わせに伺います。

今年も暑かった。

東京は新宿区にありながら、戦災で焼けなかった古いお家。

ということは、型紙も戦災で失われなかったという奇跡。

縁側があって

私の目的の半分は、黒柴コモン

この写真、完全に廣瀬さんよりコモンがメイン 笑笑

 

そこで、今年の廣瀬さんから飛び出したのは

パリ小紋!!!

というわけで、この染帯。

のお話に

今日もたどり着けませんでした。

 

いつも長文お付き合いありがとうございます。

 

この日私が考えさせられた、

江戸小紋とパリ小紋、

日本とフランスの文化のつながりを感じるお話は、また次回。

コモンも笑ってる。

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